家でピラティスはできる?メリットやデメリット、必要な道具、ポイントなどを解説

2025.08.21

在宅ワーク中や子育て中のちょっとした隙間時間にエクササイズをしたい場合、ピラティスがおすすめです。

ピラティスはインナーマッスルの強化や柔軟性の向上、自律神経のバランスを整えるなど、さまざまなメリットが得られます。

また、マットとスペースがあれば場所を選ばないため、家でも続けやすいことが魅力のひとつです。

この記事では、家でピラティスをおこなうメリットやデメリット、必要な道具、ポイント、ポーズなどを解説します。

 

 

ピラティスとは?

ピラティスは呼吸を軸に体幹の深層筋(インナーマッスル)を鍛えるエクササイズです。

第一次世界大戦中、ドイツ人のジョセフ・ハベルタス・ピラティス氏が看護師として働いていた施設で傷病兵のリハビリを目的として、ご自身の健康維持研究を基にピラティスを考案しました。

当初は「コントロロジー(心身コントロール学)」と呼ばれ、ヨガや太極拳、フィットネス、リハビリの要素を融合した独自のメソッドとして発展しました。

身体の動きと呼吸を連動させることで、柔軟性を高めながら姿勢改善や筋力強化を図れる点が特徴です。

 

 

家でピラティスはできる?

ピラティスには大きく分けて「マットピラティス」と「マシンピラティス」の2種類があります。下表は、マそれぞれの特徴をまとめたものです。

マットピラティス マシンピラティス
特徴 自重でインナーマッスルを強化する マシンで負荷を自在に調整可能
必要な道具 ヨガマット リフォーマー
キャデラック
チェアなど
場所 スタジオ
自宅
専用スタジオ
費用 おさえられる 高額になりやすい

 

マシンピラティスは専用機器で細かな負荷調整が可能ですが、マシンが置いてあるスタジオに通う必要があります。

一方、マットピラティスはヨガマットさえあればどこでも始められるため、初期費用をおさえつつ体幹を鍛えたい方に向いています。

ご自身の生活スタイルや費用にあわせて、手軽に始めたいならマットピラティス、専門的に負荷を調整したいならマシンピラティスを選ぶと良いでしょう。

 

 

家でピラティスをおこなうメリット

家でピラティスをおこなうメリットは、おもに以下のとおりです。

  •  隙間時間に始められる
  •  経済的な負担をおさえられる
  •  自分の動きに集中できる

 

それぞれ、順番に解説します。

 

隙間時間に始められる

家でピラティスをおこなえば、スタジオに通うための移動時間が不要になり、日々のスケジュールに取り入れやすくなります。

ピラティスのエクササイズは短時間で完結するメニューも多く、ヨガマットが1枚敷ける程度のスペースがあれば十分です。

在宅ワーク中のリフレッシュや、子育ての合間など家を離れられない状況でも、わずかな隙間時間を活用して気軽に始めることができます。

 

経済的な負担をおさえられる

ピラティススタジオに通う場合、月会費やレッスン料、インストラクターへの指導料などがかかり、継続するには一定の費用が必要です。

一方で、家でピラティスをおこなう場合は月会費やレッスン料などは発生しません。初期費用もヨガマットと動きやすいウェアがあれば十分です。

ピラティスのメニューや内容は、動画サイトやアプリなどで無料または低価格のコンテンツが豊富にあるため、コストをおさえつつご自身のペースで無理なく続けることができます。

 

自分の動きに集中できる

スタジオでおこなうピラティスは、グループレッスン形式が一般的です。初心者だと、周囲の動きや進行ペースが気になって不安になる方もいるかもしれません。

しかし、家でピラティスをおこなう場合は他人の目を気にする必要がなく、ご自身のペースでじっくりと動作に集中できます。

リラックスできる空間で、ご自身の身体としっかり向き合えるのは、家でおこなうピラティスならではのメリットです。

 

 

家でピラティスをおこなうデメリット

家でピラティスをおこなうデメリットは、おもに以下のとおりです。

  •  正しいフォームが身につかない可能性がある
  •  モチベーションが維持できない
  •  ピラティスメニューに制限がある

 

それぞれ、順番に解説します。

 

正しいフォームが身につかない可能性がある

ピラティスは、動きのひとつひとつに明確なフォームや呼吸法があり、正確におこなうことで本来の効果を発揮します。

しかし、独学やオンラインレッスンだけでは、ご自身のフォームが正しいかどうかを判断するのが難しくなりがちです。

初心者の場合、自己流のまま続けると本来鍛えるべき筋肉とは異なる部位に負荷がかかり、思わぬケガにつながる恐れもあります。

ピラティスをおこなう場合は、正しいフォームを身につける重要性を理解しながら取り組むことが大切です。

 

モチベーションが維持できない

家は本来くつろぐための空間であるため、気持ちをトレーニングモードに切り替えるのが難しく、集中力が続かない場合があります。

更に、独学でピラティスを続けていると、ご自身の成長や変化を客観的に把握しづらく、「成果が出ていない」と感じて途中でやる気を失うケースが少なくありません。

モチベーションの維持は、自宅トレーニングを継続するうえでの大きな課題となりやすいことを覚えておきましょう。

 

ピラティスメニューに制限がある

家でピラティスをおこなう場合、基本的にはマットピラティスが中心となります。

マットだけでできるメニューでも体幹強化や柔軟性の向上は可能ですが、負荷の調整や細かな動作サポートを必要とする場合には限界があります。

しかし、マシンピラティスで使用するリフォーマーやキャデラックなどの器具は、高額であるうえに大きな設置スペースを要するため、家に導入するのは現実的ではありません。

そのため、家で実践できるピラティスメニューが限られる点を理解する必要があります。

 

家でピラティスをおこなうために必要な道具

家でピラティスをおこなうために必要な道具は、おもに以下のとおりです。

  •  ピラティスマット
  •  水分補給用のボトル
  •  トレーニングウェア
  •  フェイスタオル

 

まずは、ピラティスマットを用意しましょう。ピラティスマットは、床の硬さを和らげて膝や腰への負担を軽減するため、快適にエクササイズをおこなうためには欠かせません。

次に、運動中は汗をかきやすいため、飲み物を手元に準備しましょう。更に、伸縮性に優れたトレーニングウェアや汗を拭いたり、ストレッチ時に利用したりするフェイスタオルがあると便利です。

また、必須ではありませんが、ピラティスメニューによっては、以下の道具を用意しましょう。

セラバンド ゴム製のトレーニング用バンド
自重だけでは得られない負荷を加えることができ、インナーマッスルの強化や柔軟性の向上に役立つ
エクササイズボール 柔らかい空気入りのボール
腰の下や膝の間に置くことで、姿勢の安定・バランス力の向上が可能
フォームローラー 筒状の形をしたストレッチ用のツール
ピラティス以外では筋膜リリースや身体のメンテナンス、姿勢改善などに広く使われる
ピラティスリング 弾力のあるリング状のトレーニング器具
体幹の安定や筋肉の意識を高めることができ、インナーマッスルの強化や引き締めトレーニングに役立つ
ヨガブロック 四角いレンガ状の形をしたサポート用の道具
柔軟性に自信がない方や、ピラティス初心者が無理なくポーズを取るための補助として活用

 

上記の補助アイテムを取り入れることで、家でのピラティスが本格的かつ効率的な内容になるため、ご自身の目的やレベル、予算にあわせて、無理のない範囲で揃えましょう。

 

 

家でピラティスをおこなう際のポイント

家でピラティスをおこなう際のポイントは、おもに以下のとおりです。

  •  呼吸を止めない
  •  正しいフォームを意識する
  •  反動をつけずにゆっくりと動く

 

それぞれ、順番に解説します。

 

呼吸を止めない

ピラティスでは、動作と共に呼吸を意識することが重要です。エクササイズ中に用いられる呼吸法は「胸式呼吸」で、胸を広げるようにして空気を取り込みます。

体幹を安定させたままインナーマッスルを刺激するために適した呼吸法で、以下の手順で呼吸を繰り返してみましょう。

  1.  顎を軽く引いて背筋を伸ばす
  2.  両手を軽く肋骨に添える
  3.  鼻から息を吸うと同時に、肋骨が前後左右へ広がるように意識する
  4.  肩を落としながら口から息を吐く
  5.  開いた胸周りが中心へ閉じるように意識する
  6.  お腹を膨らませないように注意しながら呼吸を繰り返す

 

ヨガで使われる腹式呼吸とは異なり、交感神経を刺激して身体を活性化させる効果があります。

そのため、日中のトレーニングには適していますが、夜に長時間おこなうと神経が高ぶって眠りが浅くなる可能性もあるため注意が必要です。

家でピラティスをおこなう場合は、メニュー内容に関わらず、胸式呼吸を止めないことを意識しましょう。

 

正しいフォームを意識する

ピラティスでは、呼吸と同じくらい「正しいフォーム」が重要です。

正しいフォームが重要視されるのは、ピラティスが体幹の強化をおもな目的としているためです。姿勢や動作の軌道が正しくなければ狙った筋肉に効かせることができず、十分な効果が得られません。

また、自己流で続けると、身体に余計な負担をかける恐れもあります。

家でピラティスをおこなう場合、パーソナルジムのようにトレーナーから直接指導を受けることができないため、ご自身のフォームを客観的に確認する工夫が必要です。

姿見や全身が映る鏡を近くに置くことで、動作のバランスや軌道をリアルタイムで確認でき、フォームの乱れを防ぎやすくなるため試してみましょう。

 

反動をつけずにゆっくりと動く

ピラティスでは、反動をつけずにゆっくりと丁寧に動くことが基本とされています。

動作に勢いをつけると、鍛えたい部位とは異なる筋肉を使い、狙った効果を得られないばかりか、筋肉や関節に過剰な負荷をかける可能性があります。

難易度の高いポーズに挑戦するときこそ、呼吸と連動させながらスローペースでおこなうことが大切です。

反動を使わずに動くことで、筋肉の緊張と弛緩を意識できるようになり、フォームの乱れも防ぎやすくなります。

家でピラティスをおこなう場合は、スピードではなく質を意識して取り組みましょう。

 

 

家でおこなえるピラティスのポーズとメニュー

家でピラティスをおこなう場合は、次の基本のポーズやメニューから始めましょう。

概要 手順
ニュートラルポジション 背骨の自然なS字カーブを保つ基本姿勢
  1. マットに仰向けになる
  2. 両手で三角形を作る
  3. 腰の左右にある骨と恥骨を結んだ部分に三角形にした手を当てる
  4. 床と並行か確認する
  5. 並行なら骨盤がニュートラルな状態、傾いている場合は骨格全体のバランスが崩れている
ペルビックカール 骨盤を傾倒しながら背骨をひとつずつ持ち上げるイメージの動作
  1. マットに仰向けになる
  2. 両足を腰幅に開いて膝を立てる
  3. マットと骨盤が並行になるようにニュートラルポジションを維持する
  4. 両手は身体側において胸式呼吸をする
  5. 息を吐きながら骨盤を傾倒し、背骨を下から順に1本ずつマットから持ち上げる
  6. 身体が斜め一直線になるように保つ
  7. 息を吸い、吐きながら背骨を上から順に1本ずつマットに下ろす
チェストリフト 上体を起こして腹筋を意識する基本的な腹部運動
  1. マットに仰向けになる
  2. ニュートラルポジションを意識する
  3. 両手の指を組み合わせて頭の後ろに回して、後頭部を支える
  4. 親指は首筋にあてて首を支える
  5. 胸式呼吸で息を吐きながら背骨を1本ずつゆっくり身体を起こす
  6. 息を吸いながらゆっくり戻す
  7. 顎の下のスペースをつぶさないように5~6を5回ほど繰り返す

 

ニュートラルポジションはピラティスにおける基本のポーズです。仰向けになったときに、頭と胸、骨盤がマットにつき、首と腰がマットから浮いている状態が正しい姿勢です。

ペルビックカールやチェストリフトはニュートラルポジションの状態から始めるピラティスメニューです。ヨガマット1枚あれば実践でき、短時間でも効果的なトレーニングなので、家でピラティスをおこないたい方は試してみましょう。

 

ピラティスで必要な体幹を強化できるトレーニングメニュー

ピラティスは、インナーマッスルを中心とした体幹の強化に効果的なエクササイズです。継続して取り組むことで、姿勢の改善や基礎代謝の向上、腰痛予防にもつながります。

しかし、始めたばかりでは体幹が鍛えられておらず、ポーズを取っても安定しないかもしれません。

ピラティスをおこなうときの姿勢を安定させたい方は、家で実践しやすい次の体幹トレーニングも取り入れてみましょう。

概要 手順
プランク 腕とつま先で身体を支え、一直線を保つトレーニング
  1. マットにうつ伏せになる
  2. 両肘をまげて床につける
  3. 拳を軽く握り、前方へ向ける
  4. つま先だけを床につけて、腰を浮かせた状態をキープする
  5. 頭から足先まで一直線になるような状態を30秒保つ
  6. 5を3セット繰り返す
ニーホールド 両膝を胸に引き寄せ、腹筋を使ってバランスをとるトレーニング
  1. マットの上に立つ
  2. 両手の指をかみあわせて、息を吸いながら頭の上に伸ばす
  3. 息を吐きつつ、片膝をあげ、両腕を上げている膝の下まで下ろす
  4. 息を吸いながら両手を頭の上に伸ばし、脚を下ろす
  5. 3のときとは反対の膝をあげ、両腕を膝の下まで下ろす
  6. 2~5までの動きを左右10回繰り返す
ネックカール お腹の筋肉を意識しながら頭と肩を持ち上げるトレーニング
  1. マットに仰向けになる
  2. 膝の間は拳一個分の間を空けて膝を立てる
  3. 床と腰の間に手の平分のスペースを空けて背骨を長くする
  4. 両腕は手の平を下向きにして身体の横に置く
  5. 顎を少し引き、両腕を脚の方向へ引っ張りながら、3分の1ほど身体を起こす
  6. 起こした状態で息を吸い、吐きながら戻る
  7. 3~5の動きを10回繰り返す

 

どれもシンプルなトレーニングですが、正しいフォームで丁寧におこなうことで体幹部にしっかりと効かせることができます。とくに、プランクは全身を使うトレーニングで、体幹の安定性や持久力の向上に最適です。

家で体幹を鍛えたい方は、ピラティスと並行してこれらのトレーニングを無理のない範囲で続けてみましょう。

 

 

まとめ

ピラティスは、マット1枚あれば気軽に始められるエクササイズです。家に少しのスペースがあれば準備も簡単で、スタジオに通う時間や予約の手間も不要なため、日常の中に取り入れやすいのが魅力です。

ただし、ピラティスの効果を高めるには、呼吸法やフォームの正確さを意識しながら取り組むことが欠かせません。

もし、「正しくできているかわからない」「効果を感じにくい」と感じたら、パーソナルジムで知識や技術を身につけたパーソナルトレーナーから指導を受けるのもひとつの方法です。

目的やライフスタイルにあわせて、無理なく続けられる方法を見つけていきましょう。

 

 

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この記事の監修者 Supervisor

ヨガ・ピラティスインストラクター 美宅玲子

埼玉県出身。教員時代の不調をきっかけにヨガ・ピラティスと出会い、自身の心身を回復。
整体師や心理カウンセラー等の資格も取得し、摂食障害や椎間板ヘルニアを克服。
現在は少人数制レッスンや養成講座を主宰し、心と体の両面から健康を支える活動を行っている。

<保有資格>
ヨガ・ピラティスインストラクター(YPSI 国際認定インストラクターコース終了)
カラダ取説 マスター
ウェーブストレッチ講習修了
タイ式マッサージセラピスト(ベーシック・アドバンス)
YARD認定エアリアルヨガインストラクター 等

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