こんにちは!
パーソナルジムASPIの田野です!
このASPIブログでは様々な健康についてのお話やトレー二ング、症例などについてご紹介してきましたが、本日はその中でも極めて稀な症例である、「ミオスタチン関連筋肉肥大」という病気についての解説をしていきます!
♢ミオスタチンとは♢
そもそも「ミオスタチン」とは一体なんなのでしょうか??
ミオスタチンとは、骨格筋をはじめとした筋細胞の成長に大きく影響を及ぼすタンパク質の一種です!
MSTNという遺伝子の指示によって、動物の体内で生成されるもので、ミオスタチンの何よりの働きは筋肉の成長を抑制するという働きです!
簡単に言うとトレーニングなどによって筋肉が必要以上につき過ぎるのを抑制する働きがあります!
ここまで聞いて、
「え、じゃあミオスタチンっていらなくない??」
とお思いのあなた!!!
そんなあなたはもう立派なトレーニー思考ですね💪
確かにトレーニーからするとミオスタチンというのはせっかくのトレーニング効果を下げてしまう厄介な物質です!
しかしミオスタチンが筋肉の必要以上の成長を抑えてくれる事で必要以上のエネルギーの消費、要はエネルギーの浪費を防いでくれているのです!
これは人類の長い歴史の中で食料が十分にない時代が大半であったため、エネルギーの消費を最大限減らす生きるための知恵だったのです!
また、その他にも細胞の増殖の活性化をコントロールし、がん細胞などの増殖も抑える役割も果たしています!
♢ミオスタチン関連筋肉肥大♢
そして世の中には、遺伝子の突然変異によってミオスタチンの働きが阻害され、筋細胞が通常よりも大きく、頻繁に分裂してしまい、少ない運動やトレーニングをしなくても筋肉の量が増えていってしまうという病気があります!
この病気のことを「ミオスタチン関連筋肉肥大」といい、人だけでなく犬や牛などの動物にも見られる症状です!
このミオスタチン関連筋肉肥大には、2つのタイプがあり、
①遺伝変異による場合
このタイプはミオスタチンを作り出す遺伝子が変異しているパターンです!
医学文献によると、この遺伝変異を有する人は筋量が常人の2倍にまで達する可能性があるとされています!
②筋細胞がミオスタチンを拒否する場合
もう一つは体内でミオスタチンが生成されていても、筋細胞がミオスタチンを受容しないタイプです!
このタイプの人は、筋量が常人の1.5倍にまで達する可能性があるとされています!
どちらのタイプにせよ、骨格筋が常人レベル(平均)をはるかに超えるレベルまで成長し、極めて強靭な肉体が形成されます!
しかし、その分カロリーがものすごい勢いで代謝され、体脂肪がほとんど蓄積されないという弊害があり、特に脳の発達や中枢神経の発達に体脂肪が欠かせない乳幼児には中枢神経系が損傷するリスクなどを伴います。
♢まとめ♢
未だに「ミオスタチン関連筋肉肥大」については研究が進められていない所も多く、「筋ジストロフィー」などの筋肉が無くなってしまう病気の治療に役立つのではないかといった声も出ています!
一方で、筋肉がどんどん成長するというと、ポジティブに受け取られがちですが、成長段階においてのリスクなども伴う危険な病気でもあります!
ミオスタチンの分泌量などは多少であれば食事や運動などによってコントロールする事もできるので、無理のない範囲で試してみてください😄
本日はここまでです!
次回もお楽しみに!