全身を効率良く鍛えたい方は、ウエイトトレーニングの「デッドリフト」に挑戦してみてはいかがでしょうか。デッドリフトは、身体の大きな筋肉を効率的に鍛えることができるトレーニングです。
この記事では、デッドリフトで鍛えられる部位や効果、やり方や注意点などを解説します。
デッドリフトとは?
デッドリフトとは、床に置かれたバーベルを膝の上まで持ち上げるトレーニングのことで、全身を効率的に鍛えられるのが特徴です。
「BIG3」と呼ばれる、身体の中でも大きな筋肉を効率良く鍛えられる3つの種目(ベンチプレス・スクワット・デッドリフト)のうちのひとつでもあります。
デッドリフトで鍛えられる部位
デッドリフトでは、背中から太ももにかけてついているさまざまな筋肉を鍛えられます。デッドリフトで鍛えられるおもな部位は以下の4つです。
デッドリフトで鍛えられる部位 | 概要 |
---|---|
脊柱起立筋 |
|
広背筋 |
|
大臀筋 |
|
ハムストリングス |
|
上記のように、背中やお尻、脚など、デッドリフトをすると全身の筋肉を一度のトレーニングで鍛えられます。また、デッドリフトにはいくつか種類があり、種類によっては特定の部位に対してより集中的にアプローチできます。
デッドリフトの効果
デッドリフトをおこなうとおもに以下のような効果が期待できます。
- よりたくましい見た目の身体に近づける
- ヒップアップに期待できる
- 大きな筋肉を使うことで基礎代謝がアップ
- 瞬発力の向上
- 姿勢の改善
- 骨密度の向上
デッドリフトでは、背中を中心に広がっている広背筋を効率的に鍛えられます。広背筋を鍛えれば背中の逆三角形が際立ち、よりたくましい見た目の身体に近づけます。
女性の場合は、広背筋を鍛えることで、背中を引き締めるだけでなく、くびれを美しく見せることができます。さらに、お尻についている大臀筋も鍛えられるため、ヒップアップの効果にも期待できます。
また、デッドリフトは大きな筋肉を使っておこなうため、身体の基礎代謝が高まりやすいです。基礎代謝が高まるとエネルギーの消費量が増え、より痩せやすく太りにくい身体を維持しやすくなります。
このほか、骨密度が向上したり、姿勢の改善に役立ったり、健康面に対する良い効果にも期待できます。
【種類別】デッドリフトのやり方
先述したように、デッドリフトにはいくつか種類があります。代表的なデッドリフトの種類は以下の4つです。
- 基本的なデッドリフト
- スモウデッドリフト
- ルーマニアンデッドリフト
- ダンベルデッドリフト
デッドリフトの種類によってやり方や特徴が異なるため、ご自身に合ったものを選びましょう。以下でデッドリフトのやり方を種類別に紹介します。
基本的なデッドリフト
基本となるフォームを把握するためにも、初心者はまず基本的なデッドリフトから挑戦してみるのがおすすめです。基本的なデッドリフトは以下の手順に沿っておこないます。
- バーベルの前に立ち、足を肩幅程度に開く
- 背筋を伸ばした状態で腰を落とし、肩幅程度の広さでバーベルを握る
- 背筋を伸ばした状態を維持しつつ、お尻を上げながらバーベルを持ち上げる
- 膝と腰を同時に伸ばして上体を起こす
- 地面に向かってゆっくりとバーベルを下ろす
スモウデッドリフト
スモウデッドリフトは、基本的なデッドリフトよりも足幅を広くしておこなうトレーニングです。
内転筋や大臀筋をより集中的に鍛えられるのが特徴で、お尻や脚を重点的に鍛えたい方に向いています。また、スモウデッドリフトは腰への負担が少ないため、腰を痛めないか不安な方にもおすすめです。
スモウデッドリフトのやり方は以下のとおりです。
- バーベルの前に立ち、足を肩幅の2倍程度に開く
- 背筋を伸ばした状態で腰を落とし、肩幅程度の広さでバーベルを握る
- 背筋を伸ばした状態を維持しつつ、お尻を上げながらバーベルを持ち上げる
- 膝と腰を同時に伸ばして上体を起こす
- 地面に向かってゆっくりとバーベルを下ろす
ルーマニアンデッドリフト
ルーマニアンデッドリフトは、基本的なデッドリフトよりも足幅を狭くしておこなうトレーニングです。お尻や太ももの筋肉を重点的に鍛えられるのが特徴で、ヒップアップを目的にトレーニングをしたい方にはとくに向いています。
ルーマニアンデッドリフトのやり方は以下のとおりです。
- バーベルの前に立ち、足を肩幅よりもやや狭い程度に開く
- 肩幅程度の広さでバーベルを握る
- 膝を軽く曲げ、背筋を伸ばした状態で上体を前傾させる
- 地面に向かってゆっくりとバーベルを下ろす
ダンベルデッドリフト
ダンベルデッドリフトは、バーベルではなくダンベルを使っておこなうデッドリフトです。
ダンベルさえあれば自宅でも取り組める手軽さが魅力で、ジムに通っていない方でも始められます。基本的なデッドリフトと同様、背中全体やお尻周辺についている筋肉を鍛えられます。
ダンベルデッドリフトのやり方は以下のとおりです。
- 両手にダンベルを持ち、足を肩幅程度に開く
- 肩甲骨を寄せ、ダンベルを太ももの斜め前方向に向ける
- お尻を突き出すように股関節を曲げながら、ダンベルを下げる
- 股関節を伸ばしながら上体を起こす
デッドリフトの重量の目安
デッドリフトの重量の目安は、トレーニングの目的が筋肥大にあるのか、それともダイエットにあるのかで変わります。
筋肥大を目的にデッドリフトをおこなう場合は10回程度で限界になる重量が、ダイエットが目的の場合は15回程度で限界になる重量が目安です。つまり、筋肥大が目的の場合は重めの重量で少ない回数を、ダイエットが目的の場合は軽めの重量で多めの回数をこなします。
ただし、デッドリフト初心者の方は、トレーニングに慣れるまで軽めの重量でおこなうと良いでしょう。
デッドリフトをおこなう際に注意したいポイント
BIG3の中でも、怪我のリスクが高いとされるデッドリフトをおこなう際にいくつか注意したいポイントがあります。とくに、以下の3つはより注意してください。
- 背中や腰を丸めた姿勢でおこなわない
- バーベルが身体から離れないようにする
- 負荷をかけ過ぎない
以下で各ポイントの内容を詳しく紹介します。
背中や腰を丸めた姿勢でおこなわない
背中や腰を丸めた姿勢でデッドリフトをおこなうと、怪我をするリスクが高まるので注意しましょう。
背中や腰が丸まった姿勢でおこなうトレーニングは腰への負担が大きく、腰骨にある椎間板を痛めて腰痛になる場合があります。一度椎間板を痛めると、デッドリフトを含めた一部の筋トレができなくなる可能性があるため、十分に注意しましょう。
腰に余計な負担をかけないためには、背筋をまっすぐな状態に保ちながらデッドリフトをおこなうことが大切です。
バーベルが身体から離れないようにする
握っているバーベルが身体から離れていると、バーベルに身体の力を伝えにくくなります。その結果、背中や腰のあたりに余計な力が入り、身体に負担がかかって腰を痛める可能性があります。
腰痛を避けるためにも、デッドリフトはバーベルを身体に沿わせるように意識しながらおこないましょう。
負荷をかけ過ぎない
デッドリフトをおこなう際、トレーニングの成果を早く出すために重い負荷をかけようと考える方もいるかもしれません。しかし、トレーニングの効果を早く実感したいからといって、負荷をかけ過ぎるのは良くありません。
過度な負荷をかけておこなうデッドリフトは、腰を痛める原因となります。デッドリフトは先述した重量の目安を参考に、無理のない範囲でおこないましょう。
まとめ
全身を効率的に鍛えられるデッドリフトは、筋肥大や基礎代謝、瞬発力の向上、姿勢の改善などさまざまな効果があります。ダイエットにも役立つので、本格的な身体作りに取り組みたいと考えている方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
また、デッドリフトで怪我をしないためには、正しいフォームでおこなうことが大切です。デッドリフトなど、トレーニングの基礎をしっかり身につけたい方は、トレーナーによるマンツーマン指導を受けられるパーソナルジムに通うことも検討しましょう。
トレーニングの正しいフォームを習得したいならパーソナルジムASPIへ
デッドリフトをはじめとした各種トレーニングのフォームに自信がない方は、パーソナルジムASPIへの入会をぜひご検討ください。
パーソナルジムASPIは、トレーナー全員がパーソナルトレーナー向けの米国認定資格を保有しているジムです。科学的根拠にもとづいた確かな知識を活かし、より正しいフォームによるトレーニングを提供いたします。
気になる方は、パーソナルジムASPIの無料体験プランへぜひお申込みください。