怪我をトレーニングで予防する
怪我を防ぐためにトレーニングを始める、という方は多いです。
では怪我を防ぐために何を意識してトレーニングを行えているでしょうか?
◉インピンジメント・五十肩は原因があって起こります。
その原因に対し、どこを意識するかで対策が取れます。
以下、<原因><意識すること>をご紹介いたします!
怪我したくないですよね?
ぜひベストなトレーニングを行いましょう!
・まずはどの種目を選ぶか
初心者がトレーニングを始めた際に基本として行うのは「スクワット」「デッドリフト」「ベンチプレス」「ショルダープレス」が有名です。
重い重量を扱えるため、基礎体力がつきやすく、かつ全身の筋肉を動員しやすいという特徴があります。
これらの種目を初心者が行なっていると他のトレーニング種目も含め、身体能力が急激にアップするため基本として行います。
ではこの中でベストなトレーニングはなんでしょうか?
答えはショルダープレスです。(肩って書いてますもんね)
基礎体力をつけつつ、肩の怪我が起こらない動きをマスターしましょう!
・怪我を知る①
「インピンジメント(肩の痛み)」について
インピンジメントとは、上腕骨が外転する際に鎖骨と肩甲骨の間で「骨」「関節包」「棘上筋」が挟まってしまい、痛みが出る症状です。
一度なってしまうと炎症を起こし、長らくトレーニングを中止し休む必要があります。
また日常生活でも服を着るとき痛い、寝返りをうつと痛くて起きるなど支障をきたすこともあります。
痛みは、上腕骨外転60度~120度にかけて上腕骨頭が鎖骨を通過する際に出ますので、当てはまるならインピンジメントを疑ってください!
・怪我を知る②
「五十肩」について
実は五十肩は明確にどういう要因で起こるかは分かっていません。
ただし原因の一つに筋力低下により肩関節からズレてしまい痛みが出るということが挙げられます。
肩関節の安定は、ローテーターカフという「棘上筋」「棘下筋」「肩甲挙筋」「小円筋」の4つが支えています。
特に「棘上筋」「棘下筋」の2つが肩を上げる動作に関与します。
この筋の弱化が五十肩を起こす要因となります。
・ショルダープレスのやり方
まずプレスの基本の動きを分解します。
①バーベルを両手で順手に握ります(手幅は②の状態の時、手首が肘の真上)
②バーベルを鎖骨の下に乗せます
③一旦腰を反らします
④天井に向かって垂直に押し上げます
⑤あげたバーベルの下に潜り込むように上半身を入り込ませます
⑥戻すときは④→③→②の順番です
あれ? なぜインピンジメントが起きないの? と思いますよね。
④にコツの説明をコッソリ追加しますね!
コツは、バーベルを挙げていく中で三角筋だけでなく僧帽筋も動員させます。
おおよそ顎を通過するあたりから肩をすくめる(僧帽筋上部に力を入れる)ように動かすと、インピンジメントの原因である「棘上筋」「関節包」のぶつかりを僧帽筋が鎖骨を引き揚げてくれるため避けることができます。
その他のトレーニングや日常生活でもこのコツを無意識に行えるようになることで怪我のリスクが一気に減ります。
また①~④の動作を繰り返すことで「棘上筋」「棘下筋」を使うため、筋力低下によるインピンジメント症状も改善されます。
ぜひ、
・④の動きに肩をすくめる(僧帽筋を使う)
・①~④を繰り返し肩関節の安定する筋肉を強化する
ということを意識してトレーニングを行なってみてください。
*ただし痛みが強い場合、中止しましょう。