こんにちは!
パーソナルジムASPIの犬塚です!
年が明け、今年こそはとトレーニングに励まれている方も多いのではないでしょうか?
今回はそんなトレーニングを頑張られる方に、「内転筋」の話をしたいと思います。
内転筋とは?
内転筋とは、漢字からも想像できるように脚の内側に存在している、所謂「内もも」の筋肉を指します。
実際は「内転筋」という名の筋肉は存在せず、細かく見ていくと下記の5つの筋肉が存在します。
【内転筋群】
①大内転筋
②長内転筋
③短内転筋
④恥骨筋
⑤薄筋
上記5つの筋肉を総称して内転筋群と呼ばれるわけですが、ここでは略して内転筋と呼んでいきたいと思います。
内転筋の役割とは?
先に挙げた筋肉それぞれで微妙に役割は異なりますが、内転筋の大きな役割の一つに股関節の内転という動作があります。
これは簡単に言えば脚を閉じる動作を指し、実際にジムでも下画像のような脚を閉じるマシン(アダクションと呼ばれます)で内転筋を鍛えたことのある方も多いのではないでしょうか?
内転筋を鍛えることで脚を閉じる力が強くなることから、O脚改善やモデルのような美脚を目指して内転筋をトレーニングされる女性の方も多いかと思います。
もちろん上記は内転筋が担う大きな役割の1つですが、内転筋の役割はこれだけなのでしょうか?
次項では内転筋のそれ以外の役割について見ていきましょう。
内転筋の知られざる役割とは?
内転筋の役割について説明する前に、内転筋の位置について見てみましょう。
筋肉のイメージは下画像の通りとなります。
どれがどの筋肉なのかは今回は割愛しますが、基本的に恥骨、あるいは坐骨から始まり、脚の骨(大腿骨)に付いている筋肉が多いですね。
身体のほぼ中心から脚の骨についているので、この筋肉が力を出して縮んだら脚が閉じる方向に動く(赤矢印方向)のは想像しやすいかと思います。
この内転筋が、脚が外に広がるのを抑える役目を果たすお陰で、我々はまっすぐ歩くという動作ができるわけです。
では、内転筋は脚を前後に動かす動作では何も関与しないのでしょうか?
次は、前後の動きにおいて内転筋がどのように関わっているのかを見ていきましょう。
今回は長内転筋という恥骨から付いている筋肉を例に説明していきます。
下画像を見ると分かるように
①脚を後ろに引いた時は脚を前に出すような方向で力が働く
②脚を前に出した時は後ろに戻すように力が働く
というのが分かるかと思います。
このことから分かるように、内転筋は大きく動いた脚の位置を元の場所に戻すような働きがあります。
歩行や走りで考えると、脚が外に広がらないように常に中心に保ちつつ、前後に出た脚を元に戻すのが内転筋の働きと言えますね。
実際、スプリント動作では脚が大きく後ろに伸びた時と、脚が前に出て地面に接地した時が最も内転筋の活動が高まったという研究結果もあるのです。
内転筋が日常動作を陰ながら支えてくれているということを感じていただけたかと思いますので、次はこの考えを踏まえて、内転筋のトレーニングについて考えていきたいと思います。
内転筋を鍛えるには?
内転筋を鍛えるというと、先ほど紹介したアダクションという座った状態で脚を閉じるマシンや、脚を大きく広げたワイドスクワットなどが有名かと思います。
実際、内転筋をメインで鍛えるのであれば、上記のようなトレーニングは非常に有効かと思います。
では、それ以外のトレーニングでは内転筋は鍛えられないのでしょうか?
これまで説明した通り、脚を前後に大きく出した状態から元に戻るような動作を行うことでも内転筋は大きく力を発揮します。
そこから考えると、スクワットやブルガリアンスクワットでお尻を深く降ろし、股関節を大きく使うことでも内転筋に刺激を与えることが可能です。
*勿論、臀筋や腿前、腿裏の筋肉がメインで使われます。内転筋のみに効く訳ではないので、ご留意ください。
特に歩行やスプリントの中でしっかり内転筋を使えるようになりたいという、機能改善面での向上を望まれている方は、上記のような方法でも鍛えることをお勧めします。
いかがでしたでしょうか?
今回は内転筋の役割について、一般的に言われているのとは違う視点で解説してみました。
ぜひ普段のトレーニングでも意識してもらえると幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
次回の投稿もお楽しみに!